2012年3月13日火曜日

これが「教養」だ / 清水 真木

教養を身につけたいと思い、回りに聞いてみても皆答えが違い、漠然としていて良く分からないなあと思っていたら見つけた本。そもそも言葉が発生した時と現在では使われ方も環境も違っているみたいでした。教養とは「公共圏と私生活圏を統合する生活の能力」だそう。優しく面白い本でした。

下記抜粋:
「教養」の歴史は意外なほど浅く、もともとは、18世紀西欧の片隅でひっそりと生まれた小さな概念である。市民社会の成立によって「公の立場」と「私の立場」に引き裂かれた人間に、「人間性を統合しておくために必要な能力」として要請されたのが「教養」という概念であった。本来は、極めて限定的、かつ実際的なものだったのである。その教養が、なぜ「古典」「読書」「該博な知識」などと結びつき、変質してしまったのか──。新進気鋭の哲学者が、探偵のごとく「真の教養の姿」を追い求め、現代に蘇らせる知的興奮の書。

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