2012年10月7日日曜日

合コンの社会学 / 北村 文

2007年のアンケートを元にした本。
女性の求める三低とは、低姿勢・低リスク・低依存で、男性の求める4Kとは、可愛い・家庭的・(家事管理において)かしこい、(体重が)軽いと言うのを知りました。
合コンとは階層性を知りつつもそれを知らない前提で偶然性を求めるものだったのですね。
たくさんのルールがあり、とても難しく、読んでいると合コンでは結局付き合う事はないのでは?と思える内容でした。
とても興味深く、面白い本でした。
ただ、著者が所々に英語を入れている意図が不明。日本語と英語を両方書くくらいなら、読みにくいので日本語で統一して欲しいと思いました。でも文体自体は読みやすかったです。

下記抜粋:
「合コンは、誰もが参加できる平等な競争の場である」―広く共有されたこの前提は、実は幻想にすぎない。男女は、まったくランダムに、真空状態のなかで出逢うのではない。そこには社会の階層性が色濃く反映され、職業や年齢や容姿を軸にした序列がはっきりある。私たちは、合コンを通して恋愛すべき相手と恋愛し、結婚すべき相手と結婚することで、社会構造の維持に貢献することになる。合コンは、現代の私たちが出逢うために創りだした、そして今や私たちを取りこもうとする、まごうことなき「制度」である。
現代の私たちは、この合コンという奇妙な装置のおかげで、きわめて直接的なお見合いとも、無味乾燥な職場結婚とも違う、ドラマティックな出逢いを手に入れた。と同時に、あいまいな着地点を目指して戦い続けなければならなくなった。「偶然」や「突然」にこだわるがために、今では、理想それ自体がぼやけてしまっている。

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